子供への指導は本当に難しいですよね。最初から細かく教えても飽きちゃうし、大雑把に教えれば、できた気になってしまうかもしれないし。そもそも、低年齢の子は集中力や理解力に配慮しないといけないし。
この記事では、子供に動作を教える時に大切にしたい心構えを書きます。
心構え
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」と、日本海軍の名将・山本五十六は言いました。ビジネスにおけるリーダーが部下を教育する際に有効な心構えとして、色々なサイトで紹介されている言葉です。この後にも言葉が続くのですが、長いのと、子供の教育とは少しづれるので割愛しています。
私がこれまで経験してきた中で、よくある指導は、言葉による説明と、動作の分解の実演でした。
つまり、「言って聞かせて」が最初に来るパターンですね。
でも、何もわからない中で、細かいこと言われても理解できないし、分解された動作を統合するなんてできるわけないと思います。めちゃくちゃセンスある人なら別ですけどね。
たいていは、1を教えて0.1しか理解できないのが、人間です。特に動作経験の少ない子供にとっては、もっと理解度が低くなるかもしれません。
人間は言語的な情報よりも視覚的な情報をより大切に認識します。言葉での説明は最初にするべきではありません。
指導者は怠けてはいないか
未就学児ならなおさら言語的な理解は難しいでしょう。
言葉でも伝えることは、今後の指導を考えると大事ではありますが、
いつものように、「じゃあ、次はその場突きだ」とかいって、号令をかけるだけだと、生徒は何をしていいかわからないので、十分に集中しません。そこで、「違う」だの、「もっと引き手をとって」などと言うだけでは、ほぼ伝わらないでしょう。
指導者は、自ら動作をし、見せながら、一つづつ修正をしていくべきだと思います。号令をかけて、言葉だけでの指導は子供にとっては得るものが少ないので、時間がもったいないです。もっと言えば、指導者の怠慢です。(とはいえ、ずっとは辛いですが、、、)
先日の練習で、どうも集中しきれないないう生徒がいました。はじめは「じゃあ、10本集中して突いてみよう」などと声掛けしていたのですが、どうにもならず、「先生をお手本に一緒にやろう」というと、スッと練習に集中したという、エピソードがありました。きっと、「集中して」とかは体感していないがために、先生の言っていることがいまいちわからなくて、いま何をしたらいいのかが、曖昧だったんだと思います。大いに反省です。
実践
- やってみせ
- 言って聞かせて
- させてみて
- (できたところは)ほめてやって
- (以下ルーブ)
- やってみせ
- させてみて
- (たまに)言って聞かせて
- させてみて
- ほめてやって
これにつきますね。
加えて、これは、以前の記事「子供に教えるときは、「ゆっくり」「シンプル」が鉄則」でも書きましたが、早い動作を理解することは、大人でさえも困難ですから、シンプルな動きを極力ゆっくりと行う事も大切です。
子供は大人が思っている以上に動きの認知力は低めです。私達が想像する「ゆっくり」な動作の、さらにゆっくりな動作くらいがちょうどいいと思ったほうがいいです。
いかがでしたでしょうか?今回は、教育に責任がある親として、子どもたちに空手を教える指導者としての心構えを再確認するための記事でした。お付き合い下さり、ありがとうございました。
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