突きや蹴りは速度よりも無限の加速度が大事

現代の競技空手では高速の攻防が繰り広げられます。総合格闘技においてもスピードのある方の選手が優位に立てるので、どんな選手も瞬発系のトレーニングに余念がありません。しかし、筋肉というのは、悲しいかな、必ず衰えていくものです。それを克服する技術が武術です。この記事では、スポーツ的なスピードよりも武道が大切にしていることについて、考察です。

自動車を運転している時の速度の感じ方

例えば、車で走っている時を考えます。前方を走る車の速度をドライバーはどのように感じているでしょうか?

眼で見た情報の処理として、脳は、前方の車が高速であるほど、実際よりも遅いと感じ、逆に低速であるほど、実際よりも早いと感じているということがわかっています。

加速、減速の時にも同様の感じ方がされており、2倍に加速しても、実際の速さよりも遅く感じ、半分の速度に減速するときは、実際よりも早く感じています。

空手なら・・・

空手における、突きのスピードを規定するのは、身体の速さです。実際には早いのに、遅く、あるいは止まっているとすら感じさせるにはどうしたらよいでしょうか?中途半端な加速では、その努力が報われないということは、上述でお分かりかと思います。

答えは簡単です。

「身体が止まった状態から、一気に最高速度に到達すること。すなわち、めちゃくちゃ加速すること。」が正解です。極論いくと、時間0で最高速度に到達するので、加速度の計算的には無限大になります。少年漫画的にはかっこいい設定ではないでしょうか?(HUNTER×HUNTERのネテロ会長による感謝の正拳突きのイメージがまんまそれです。)

実際には、無限の加速度を達成することは不可能ですから、現実的には思想として、到達させたい場所に身体が「ある」状態を意識して、動くということが大切になります。

脳は、身体を動かす0.2秒前に活動します。その活動の後に筋肉が動き始めるわけですが、意識の上で、動き出しの時点で、「既に目標点に到達している」とすることで、筋肉の動きがそこへの最短距離をいくように動くようになります。

形で練習できる

最初は物理的な話から、思想の話になってしまって、恐縮です。こういう思想的な話は小学生には少し難しいので、指導が大変難しいです。特に組手の中で、これを教えることは不可能かと思うほどです。

そこで登場するの練習方法が形です。形は、まさにキレを出すために、上記の思想を、体現させやすいのです。どういう事かというと、形では、「イチ、イチ、、、」と号令をかけるたびに次の動作へ移りますが、その一挙動をいかに早く・正確に行うかという点に着目すると、単に腕を伸ばすという運動が、武術的な突きに変化させるための練習として、大変有用ではないかと思う次第です。

残念ながら、競技空手では、というか実戦では、武術的な思想だけでは勝てないので、形の選手が組手も強いかというと、必ずしもそうではないので、やっぱり組手での経験も大切ですから、形と組手は空手の両輪としてどちらか一方しかやらないでは、寂しいですね。

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投稿者: keisuikansagamihara

相模原市中央区の空手教室です。

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