スポーツでも勉強でも努力は大事です。でも、その方法を間違えていると、せっかくかけた努力(時間、金、等々)が十分な成果となって返ってきません。空手を教えている時、大学生の時に学習塾のアルバイトで勉強を教えていた時の経験から、上達する子どもにはある共通点があると考えています。そして、自分にそれを当てはめたときにも、上達した時にはそれが当てはまっていたように思います。子育てや教育で指導的立場にいる方の一助になればと思い、この記事を書こうかなと思った次第です。
この記事のコンセプトは筆者が生まれる前からあって、同じようなことは手を変え品を変え、発表されています。PDCAモデルだったり、経験学習サイクルだったり、「○○な子になるための××」みたいな本だったりです。でも、こういうのは多くの事象を抽象化して、まとめていった結果としてのモデルなので、日々の学習や練習で、必ずしも実践しやすいものではないと感じます。
アウトプットがお好き
すぐに実践する
技だったりの説明をしたとして、上達が早い子は、聞きながらその場ですぐに実践して自分なりの解釈をしようとします。逆に上達が人並みの子は、素直に聞いてくれたとしても、さぁやってみようとなるまで動きません。勉強でも、同じです。覚えのいい子は、例えば生物で花の構造を勉強するときに、絵描き歌でもするかのように、うにゃうにゃ言いながら、説明中でもノートに絵をかき始めます。普通の子は、説明中はちゃんと聞いていて、終わってから、教科書だったり問題集に取り掛かります。
多分、教えている側としては、前者の方は「俺の説明を聞きもしないで怪しからんやつだ」、後者の方は「まじめに聞いてくれていい子だ」という感想を持ちがちです。でも、実際はそうじゃないから、面白いなと思いました。
これは、人間にとってアウトプットこそが脳への定着率を高める重要な要素だからではないかと思います。だれの研究かは忘れましたが、アメリカの研究で、インプットとアウトプットの比率はどれくらいがいいかの報告がありました。文章か、単語かを暗唱する課題に対して、インプットの時間とアウトプットの時間をグループ毎に変えたそうです。その結果はインプット3,アウトプット7が最も成績がよかったそうです。
説明したがる
上達が早い子はやたら、人に説明したがります。教えた直後に「○○ということ?」みたいに要約してくれたり、隣の子に言ってみたり、いろいろですが、とにかく言語化したがるような気がします。
きっと、自分の言葉にして説明すると、事象の構造が整理されるのかもしれません。また、感覚的に覚えるよりも、自分なりに言語化して理解することで長く記憶が残るのかもしれません。
実験したがる
空手で、「この技はこうやって使うんだよ」と説明したとして、上達が早い子は、その技をあれこれシチュエーションを変えながら練習しているように感じます。実際にどうかはわかりませんが、明らかに無理筋な状況でも技をだしている時などに、説明が本当かどうか試しているのかもしれないと感じた時がありました。その子なりに考えて、技を自分のものにしようとしたときに、先生からの説明だけだと納得できなかったのでしょう。勉強では、ある公式を教えたときに、その公式を使った問題で、どのパラメタが不明になると問題が解きにくくなるかを教えてくれた子がいて、驚愕したのをよく覚えています。どんな公式化は忘れました。
負けず嫌い
いい面と悪い面があるとは思いますが、負けず嫌いな子は良く伸びるなと思います。特に組手だと、1対1の戦いで勝ち負けがはっきりするし、練習に熱が入るのだと思います。ただし、負けず嫌いだけど努力しない、言い訳ばかりするという子もいるので、一概には言えないなと思いますが、「負けたくない」という気持ちがどういう行動に向かうかで成果が変わってくるのかななんて思ったりします。
いかがでしたか?今回の記事は、思っていることをだらだら書いただけなので、飲み屋で話すような内容で恐縮です。構成を考えながら、世に言う「素直さ」ってあんまり上達に寄与しないなと思いました。素直すぎて、自分で考えられないと、一定レベル以上には上がれないということなんでしょうか?それとも自分がひねくれているのでしょうか?
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