速く近づく

戦いでは、以下に相手に悟られずに近づくかも考えないといけません。そのヒントが形の中にあるので、ご紹介します。

空手で超重要な形

いわずもがな、ナイハンチです。皆さん練習していますか?中学・高校の部活は松濤館だったので、鉄騎として形を練習していましたが、単に足腰の鍛錬用かと思っていたくらいで、本や口伝で分解を見せられても、納得感のある答えとして受け入れるにはあまりに拡大解釈だったからです。

私も大学で身体の構造を勉強するまで、ナイハンチがこんなに有効な形であるとは知りませんでしたが、身体の構造的には、ナイハンチの足運びが最も上体の高さを変えずに、相手との距離を縮めることができ、続く体重移動がスムースで、次の足の運びも無理がない、非常に理に適った動きだとういう事がわかりました。

しかもナイハンチでは、骨盤の動きをその場で体感できる工夫として、片足を払うように上げる動作があり、これが足払いの動きにもなれば、膝蹴りにもなるというオマケつきです。左右対称に動くので、どちらの動きも1つの形で練習できます。

もう、最強です。

ナイハンチの動き方

ナイハンチの第1挙動は左足が右足を超えて足の外側から徐々に地に着き、次いで右足が一気に進行方向へ向かいます。右足が着くと同時に、右は開手で受け、あるいは、喉元を押し掴む動作の後に、左の肘打ちをします。この時の移動からの右手の動きは突きに変えれば、体重が拳に乗った突きになります。

以前にも書きましたが、ナイファンチでの重力の移動では膝ではなく、股関節を引き上げることによる、抗重力の無力化を行なっています。後ろ足を前に寄せた時には前足は重力には抗わないので、完璧に移動できれば、一瞬は無重力状態になります。

一歩での射程圏

この時の地面からの身体の傾きが45度とすれば、加速度は9.8m/s2、60度なら5.65m/s2です。加速中の移動距離は0.5×加速度×時間の二乗なので、人間が視認してから反応できるまでの時間0.2秒間では、45度の時で20cmです。腕の長さを考えれば、前拳なら肩から1mくらいが攻撃範囲だということになります。0.3秒使えたら、45度の傾斜で、1.2mです。

ナイハンチ移動のメリットは、腰をきらずに後手でつけば、相手との距離が近い場合でも、有効にパワーを伝えられるという点です。イメージはタックルですが、力が拳のみを通じて伝わるので、単位面積あたりの力は肩でのタックルよりも強力になります。

松村宗棍先生は「腰を捻るな」と指導されていたようです。和道もそれに倣います。腰をきらないメリットとしては、突いたまま相手を掴めば、腰の筋力を使わなくても投げに転じることができること、いざ回避しようというときに腰をひねらない分だけ早く距離を取れることなどが挙げられます。


他にも形から学べる身体操作がありますから、ちょっとずつ勉強していきたいと思います。

ナイハンチの移動は歩行がベースになります。今度の機会に、ある距離を移動する時に前足のみで届かせるのと、ナイハンチのように後ろ足を寄せてから動くのとで、どっちが早いか実験してみたいも思います。

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投稿者: keisuikansagamihara

相模原市中央区の空手教室です。

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