空手を始めたばかりの時って、毎回のように新しい技を覚えて、キレもよくなっていって、自分が上達していることが実感できて楽しいですよね?でも、いざ組手になると、練習量の差が如実に出てしまうので、ボコボコにやられてしまって悲しくなってしまう初心者が多いのかなと思います。(とはいえ、それを乗り越えて強くなっていくんですけどね。)
前回の記事では、空手を始めてすぐの人、組手がなかなか上達しないなという人に、組手でまず覚えておくべき技として中段突きをお勧めしました。今回の記事では中段突きの次の技についてお伝えしたいと思います。これも私見です。
中段逆突きの入り方を似ている技
中段突きができるようになれば、次は動き方が似ている技を習得するべきです。具体的には以下、
- 上段逆突き
- 刻み突きからの中段突き(一挙動のワンツー)
その他、中段突きから攻撃を組み立てることを考えます。
上段逆突き
上段逆突きは突きの到達点が顔面に変化するだけです。腰を落とさずに行く方が距離が短くなりそうと考えがちですが、実はそんなに変わりません。角度にして約30度で、身体の位置としては約6cmほど奥に突き込めばいいだけです。(下の図も参考にしてください)たった足半分もない距離のために身体の動かし方を変えるかは考え方次第ですが、中段突きから試合を組み立てるなら、身体の動きはそのままで突きの軌道だけ変化させる技のほうがお得な感じは私はします。

補足:腕の長さが70cmとすると、中段突きでついた場合は、身体の距離が70cmあればよい。身体高さを変えなかった場合、相手の上段に届かせるための身体の距離は、70cmを長辺とする三角形の底辺の長さ。中段で突く位置(みぞおち)と上段の突く位置(顎)の高さは約30cm。
つまり、中段突きの身体の高さから相手の上段につくための身体の距離は70cm÷√(302+702)×70=64cmとなります。通常の中段突きとの差は6cmです。
「私の中段突きはめちゃくちゃ落ちるから落差70cmあるぜ!」って人でも、距離は50cmでいいので、差にして20cm、1足分にも満たないですね。
一挙動のワンツー
刻みを先に出しておいて、中段で決める技です。これのいいところは、刻みで相手の意識を上段に引き付けることができ、あわよくば上体をのけぞらせることができると、中段突きを避けられるリスクが減ることです。この技で重要なことは腰の回転が速くないと、刻みの時点で相手に気づかれてしまうため、中段突きが空振りしてしまい、相手のカウンターの餌食になってしまうことに注意が必要です。
中段突きからのつなぎ技
中段突きが入る距離まで身体を近づけることができたら、あとは相手の反撃に注意しながら、自分の攻撃を組み立てることを考えます。例えば、中段突き後に刻み突きあるいは、同じ手で上段逆突き(中段突きの連打は実戦的に効かせづらいのと、試合でも審判から見えにくいのでお勧めはしないです)その他、超近距離の中段蹴りや上段蹴り、裏回しができればかっこいいし、崩し技ができれば、たとえ相手の反撃をくらっても、姿勢を崩すことで無効にすることができます。このつなぎ技を習得すると、カウンターの中段突きが決められなかった時の次の一手になるので、習得は必須です。
いかがでしたでしょうか?この記事のように一つ得意技ができれば、次につなげやすいです。孫氏も「いろいろな技を持て」と言うぐらい、引き出しの多さが強さに直結します。
是非、一緒に強くなりましょう!
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