空手を始めたばかりの時って、毎回のように新しい技を覚えて、キレもよくなっていって、自分が上達していることが実感できて楽しいですよね?でも、いざ組手になると、練習量の差が如実に出てしまうので、ボコボコにやられてしまって悲しくなってしまう初心者が多いのかなと思います。(とはいえ、それを乗り越えて強くなっていくんですけどね。)
この記事では、空手を始めてすぐの人、組手がなかなか上達しないなという人に、組手でまず覚えておくべき技(私見)についてお伝えしたいと思います。
何はともあれ中段逆突き
いきなり答えをいってしまいますが、中段逆突き一択です。なぜなら、中段逆突きをまじめに練習すると、以下のようなことが身につきます。
- 素早い運足
- 足腰の安定
- 脱力の感覚
- 腰の捻り
刻み突きは何となくごまかせちゃったりするんですけど、中段突きは腰を大きく落とす分、ごまかそうと思っても負荷が強いので、やればやるほど脚力全般の能力が上がります。また、中段突きで前進しようとすると、自然と脱力から初めて突きを出さないと、突きが放物線の軌道になってしまい、できてないことが明白になってしまいます。こうした要素から、私としては中段突きをまず覚えたらよいのではないかと思っています。
中段突きの実戦上の有利
練習要素以外でも中段突きは大変有用です。中段突きの有利な点は以下、
- 頭よりも身体の方が的が大きいので当てやすい
- 避けるために大きなエネルギーが必要になるため、相手を消耗させやすい
- 攻撃が受けられにくい(下方の攻撃を受けたり払ったりすることは難しい)
- 懐深く飛び込めたら、次の技につなげやすい
- より安全なカウンターが成立しやすい
植草歩選手はじめ、中段突きを主力武器にするトップ選手もいます。中段突きは刻み突きに比べて、身体を動かすためのエネルギーが大きいので、体力が消耗しやすいのは確かです。が、カウンターを狙うとその構えだけでも相手への威嚇になり、休めることもできます。技は使いようです。もちろん、中段突きは特に打ち終わりなどに蹴りをもらうリスクが高いのと、崩し技に持っていかれやすいので、注意が必要です。
こうしたリスクへの備えをしたうえで中段突きを出せるようになると、初心者から脱して、周りからも自分としても「いい勝負をしたな」と実感できるはずです。もっとレベルを上げるには、中段突き一つでは心許ないないので、蹴りなり、他の技を習得しなくてはいけませんが、中段突きの練習で身に着けた脚力を以てすれば、かなり余裕でできるはずです。
いかがでしたでしょうか?実は私は中段突きが苦手です。でも、国体の予選で頼りになったのは中段突きとその応用でした。得意だと思っていたのは蹴りなのですが、得点率が高かったのは刻み突きで、多く技を出したのは蹴りや崩し技です。でも、最後に頼れた(というか頼った)のは中段突きだったのです。それは、中段突きがカウンターをもらいにくいのと、蹴りや崩しにつなげやすいという特性を持っていたからではないかと今では考えています。
是非、一緒に強くなりましょう!
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