企業なんかでも業績目標だったりで作成が推奨されていたりしますが、いろいろと応用が利くなと思ったので、この記事を書きました。お子様の受験や習い事でも絶対に活用できますので、ぜひやってみてください。
目的を立てることの重要性
「水は低きに流れる」じゃないですが、子供も大人も放っておくと、だらだらと日常を過ごしてしまうものです。何か目的をもって、日々目的を自覚するだけでそれは防げます。なぜならば、目的が定まれば、向かうべき方向が明確になるからです。方向が明確化したら、今度は目標、いわば中間地点が設定できるので、その中間地点に向けて実行するべきことが明確になります。
漠然とした方向が、具体的な道になる感じです。
具体的な道が見えたら、あとはその道を一歩一歩進むだけです。
目的と目標の可視化
でも、
「渓嵩館大学に合格するぞ!」
と宣言するだけでは、すぐに忘れてしまいますので、目標を可視化することが大切になります。
目標も
「国語の点数をあげるぞ!」
だと、これもまた、忘れてしまって、すぐに「やっぱり英語だ!」となってしまっては、一向に目的を達することはできません。Appleの創業者のジョブズ氏はconecting the dotsという言葉を使い、今やっている事(点)がいつか、過去の点とつながり、線になると述べていますが、それは、目的あるいは目標を達成し続けた結果がつながると言っているのであって、いろいろと中途半端にやればいいという事ではありません。だからこそ、目標も可視化して、常に意識できるようにしないといけないのです。
可視化の方法
そこで、おすすめするのが曼荼羅チャートです。
アメリカでも日本でも類を見ない投球もバッティングも1流の、あの大谷選手が使っていたことで有名なものです。大谷選手は高校生の時から、目的と目標を分けて可視化し、それを達成するための具体的方法を日々実践していたそうです。
大谷選手は、ドラ1で8球団に指名されるという目的を持ち、それを達成するための8つの目標を立てました。そして、8つの目標を達成するための8つの要素を書き出し、高校生活を過ごしたそうです。(参考https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2013/02/02/gazo/G20130202005109500.html)
その可視化の方法は、仏教の曼荼羅のように、中央に目的を書き、その周りの8つのマスに目標を書きます。9つのマスの外側の8つの塊の中央に8つの目標がくるようにし、それぞれの周りの8つのマスに要素を書き出すというものです。下の図をご覧ください。

ここからダウンロードできます。
可視化の具体例
例えば、中学受験での第1志望校合格を目標に置くなら、それを達成するための目標として、以下のようなものを挙げるとします
- 算数
- 国語
- 理科
- 社会
- 精神状態
- 運
- 健康
- 人間性
そして、それぞれの要素に対して具体的な行動を考えます。
例えば、算数なら、
- 計算力:暗算でも間違えない
- 直感力:すぐにひらめくように、多くの問題を知る
- 公式の知識:公式の意味を理解する
- 説明力:親や友達に説明してみる
- 想像力:できるだけ実体験してみる
- 空間認知力:図形を作って、回転させたり、切ったりする
- 問題の読解力:1文1文を丁寧に読む
- 応用力:問題を自分で作ってみる
他人から与えられた答えは身になりませんので、8つの目標に対して、すべて自分で考えることが重要です。
こうして立てた1つの目的と8つの目標、8つのそれぞれの目標に対する8つの行動・目標を考えて記入したら、ノートだけでなく、机の前の壁やトイレなどに貼って、いつでも見れるようにします。
でも、やっぱりちょっと、、、
この曼荼羅チャートは具体的に書くことが大事なのですが、そうはいっても、やや抽象的になりがちです。もっと具体的に目標を達成していくには、数字などの客観性があって、反復測定できる指標が必要になります。これを可視化するには、KPIツリーというものを使うと便利です。これは別記事でご説明します。
いかがでしたか?
習い事をするにも、ただただ、先生の下で練習するだけでよいのでしょうか?
もちろん、プロに任せればよいという意見もあります。プロの役割も絶対的に重要ではありますが、だから親は不要かというとそうではないですよね。
子供だって、親が一緒の目的を持ってくれたら、うれしいと思いますので、子育てはやっぱり、親が重要な役割を占めていると思います。ぜひ、お子様と一緒に取り組んでみて、目的を持ち、目標を立てる練習をしてあげてください。
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