睡眠の秋と言われるように、寒くなってくると人は眠くなるものです。でも、最近の子どもたちは習い事、塾、テレビやゲーム、You Tubeなど、起きている間にやることがたくさんあります。だからなのか、子どもの睡眠時間が短くなっていることが文科省の調査でも示されています。
睡眠は脳と身体の発達に欠かせない要素ですので、親としては、やっぱり子どもの睡眠状況も気にかけておきたいところです。
そこで、今回の記事では、子どもの睡眠不足について、親は楽観的すぎるかもしれないことが、示されている研究がありましたので、ご紹介します。
この研究では、6歳から9歳の744名に対して注意・多動性、情緒などの発達の問題に関する質問がされ、7年後の状況が調べられました。結果としては、多動性などの問題を有するグループはそうでないグループと比較して、自己申告の睡眠不足が多かったようですが、親の申告での睡眠不足では関連がなかったようです。つまり、何らかの問題を有するグループでは、子供の睡眠状況を親が適切に評価できていなかったということになります。
実は、ADHDのような発達障害とされている子供の中には睡眠不足が原因であることも多く含まれています。睡眠不足が原因であれば、睡眠を改善すればADHDと診断されることもなかったということです。また、ADHDの子供に適切に睡眠をとらせると多動性などが緩和されたという報告もあります。
ADHDにしろ、そうでないにしろ、睡眠が多動性に及ぼす影響が多分にあることが最近の研究で分かってきています。
成人のうつ病患者の多くが子供の時からの情緒的な問題を抱えているようですので、親が介入して改善できるなら、それに越したことはないかと思います。
いかがでしたか?睡眠の問題だけでなく、親の見立てよりも本人にとっては深刻な問題であることは、思ったよりも多いのかもしれません。他人の気持ちはよくわからないように、子供の気持ちや体調も本当の意味では知りえないということなんでしょう。
反省を込めて、結論とします。